鉄筋コンクリート造(RC造)
 
 
  鉄筋コンクリート造とは、鉄筋をコンクリートで固め一体とした構造です。構造形式としては主にラーメン式構造と壁式構造がとがあります。  
 
鉄筋コンクリートラーメン式構造
 
 
  ラーメン式構造とは、柱と梁で建物を支える構造のことです。
鉄筋コンクリートラーメン式構造は、耐火性・耐久性・遮音性・デザイン性に優れています。良い点は設計の自由度が高く、下層階を車庫や店舗にする事も出来ます、また、将来の間取り変更も壁式構造よりは自由にできることです。
欠点としては、通常、柱や梁が室内に出てくるため、狭く感じたり、背の高い家具が置けなかったりすることがあります。
 
 
鉄筋コンクリート壁式構造  
 
  壁式構造とは、壁と床で建物を支える構造のことです。
鉄筋コンクリート壁式構造は耐火性・耐久性・遮音性に優れています。また、柱・梁がないことから、構造コストがラーメン式構造に比べ安くなるため、3〜5階建てのアパートで多く用いられています。
室内に柱や梁が出てこないため、室内がすっきりしますが、その反面、壁の量を確保する必要があるため、窓など開口部の大きさや、部屋の広さが制限され、設計の自由度が小さくなり、外観デザインは平板なものになる傾向があります。
 
 
鉄骨造(S造)  
 
  重量鉄骨造のアパート・マンションは、鉄骨の柱梁を組み立てたラーメン式構造が多く、鉄骨が鉄筋コンクリートに比べて軽くて強度が有るため、地震に強く、柱間隔を大きく出来るため間取りの自由度も高くなります。構造コストも鉄筋コンクリートに比べ安いため3階から高層まで建てられています。
欠点としては、鉄筋コンクリート構造に比べ振動を伝えやすく、遮音性・気密性・耐火性・耐久性の面で劣ります。
 
 
 
鉄骨造(S造)
 
 
  重量鉄骨造のアパート・マンションは、鉄骨の柱梁を組み立てたラーメン式構造が多く、鉄骨が鉄筋コンクリートに比べて軽くて強度が有るため、地震に強く、柱間隔を大きく出来るため間取りの自由度も高くなります。構造コストも鉄筋コンクリートに比べ安いため3階から高層まで建てられています。
欠点としては、鉄筋コンクリート構造に比べ振動を伝えやすく、遮音性・気密性・耐火性・耐久性の面で劣ります。
住宅や小規模のアパートなどに用いられる構造工法としては、以下のようなものがあります。
 
 
在来木造軸組工法(一般には木造在来工法とよばれてます)
 
 
  日本(東北北海道以南)の気候風土に培われた工法で、極端に言うと、蒸し暑い日本のる建物になる工法です。日本の住宅の約7割を占め、土台・柱・梁で骨組みを作り横からの力や揺れには筋交い(斜めの部材)で対応します。
長所としては、デザインや間取りの自由度が高く、将来のリフォームや増改築にも適しています。
短所としては、設計者の経験や大工職人の技量などにより構造強度に差が出やすいことです。また、開放的な構造のため、気密や断熱の施工に注意が必要です。
 
 
新在来木造構法  
 
  北海道で開発され普及している構法で、木造在来工法を改良し、気密・断熱・防湿の施工法を体系化して、寒冷地での快適な居住環境を得られるようになりました。高気密・高断熱・全室暖房・計画換気により、エネルギーコストを抑えた省エネ・エコロジー住宅を実現しています。  
 
ツーバイフォー工法(木造枠組壁工法)  
 
  北米から導入された工法で、2インチ×4インチの角材が多く使われることから日本では一般にツーバイフォーと呼ばれています。
木造軸組工法が柱・梁の「軸」で家を構成するのに対し、この工法は、床・壁・天井の「面」で構成され、パネルで囲まれた箱のような構造で、耐震性・耐火性に優れ、気密性も高くしやすい構造になります。
構造基準からは、在来木造の1.5倍程度の構造強度となるような設定になっており、阪神淡路大震災でも、倒壊等の大きな被害は免れているようです。
長所としては、材料や施工方法が標準化されているので大工職員の技量差による構造強度のばらつきが少ない、工期も木造在来工法に比べ短くなります。
短所としては、設計面で開口部にある程度の制約を受けます。
 
 
スチールハウス(軽量鉄骨造組壁工法)  
 
  ツーバイフォー工法の角材(木材)の代わりに防錆処理を施した軽量形鋼で組まれた、床・壁・天井のパネル構成された構造です。木材(自然素材)の代わりに鉄(工業製品)を使用するため、ツーバイフォー工法の長所がより均質に確保できます。
短所としては、鉄は錆に弱いため防錆処理は当然施されていますが、より防湿施工に注意が必要になります。また、鉄は木材に比べ熱を伝えやすいため、断熱施工にも注意が必要です。一般的に外断熱工法を採用して、断熱材で鉄骨部材と外気温を遮断します。
 
 
プレファブ工法  
 
  「プレハブ=プレ・ファブリケーション」とは、主要な部材をあらかじめ工場で生産しそれを現場で組み立てる工場化率の高い工法のことで、木質パネル工法・鉄骨パネル工法・鉄骨ユニット工法・コンクリートパネル工法などがあります。
各大手メーカーが独自に開発したもので、工場生産のため品質は安定し、構造強化も高めに設定され、現場作業が少ないため工期も短くすみます。
短所としては、パネルやユニットを運搬しなければならないため、その寸法による設計上の制約を受けます。そして、現場組立に大型のクレーンが必要なため道路等が狭い場合は施工できない場合もあります。また、独自工法のため増改築も難しくなります。工場での大量生産であるにもかかわらず、宣伝等の経費のためかコスト的メリットは 無く、高めの坪単価となっています。
 
 
鉄筋コンクリート造(RC造)  
 
  現場で組んだ鉄筋に、型枠を取付けコンクリートを流し込み構造を作るため、デザインの自由度が大きく、屋上庭や地下室・車庫などを組み込んだ住宅によく用いられます。長所は耐火性・耐久性・遮音性・機密性など最も優れており、狭小地にも対応でき都 市型宅に向いています。
短所としては、現場生産のため、品質は型枠やコンクリート打設の善し悪しに左右されること。比熱が高く構造部材の温度が変化しずらいため、断熱・気密・換気の設計をしっかりしないと結露に悩まされます。また、工期も長くなり、コストも高めです。
 
 
 
  住宅のような小規模の建物では、どれが強い、あるいはどれが安全か、という事はあまり意味がありません。どんな構造でも、適切な設計と施工がなされれば充分地震に耐えものが作れます。それよりは、立地条件や要求性能で構造を選ぶことが必要です。
たとえば、都会の狭い敷地に車庫や地下室を組み込んだ3階建て住宅を建てるなら、鉄筋コンクリート構造が耐火性・遮音性・設計の自由度で選ばれます。
3階建て6戸程度の賃貸マンションであれば耐久性・耐火性・遮音性から鉄筋コンクリート構造を、もう少し初期コストを落としたければ重量鉄骨造を選ぶことも可能です。工場、倉庫など大きな空間が必要であれば、重量鉄骨造になります。
住宅地の一般住宅であればコストも配慮して、ツーバイフォー工法やスチールハウスを、同じ住宅でもプランや開口部の自由度を高めたい場合は新在来構造を選択します。